【作業療法塾】塾長の日常や医療に対する想い、文献の紹介をします。

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塾長の独り言トップ  > 2009年09月

2009年09月27日

第201回 意味を考える

意味を考える

■今日のフィードバック

物事には意味がある。まぁ、そんな事は言われなくてもわかっている――とは思います。ですが、本当に『わかっている』のでしょうか?

別に僕は今、真の意味を理解しろとか言っているわけではないです。

今、行われている物事の意味を考えているか? というお話しをしたいわけです。

色々、昨日までの毎日の業務を思い出してみてください。

アナタがいちから自分で作り上げた業務なら、自分自身で意味を理解しているとは思いますが、そうではないものも沢山ありますよね。

さぁ、ではあらためて問います。

アナタは物事の意味を考えてみた事はありますか?


■重要なキーワード

いろいろな場面が思い浮かべられたかと思います。

意外とそれらが持っている真の意味というか、根っこの部分をよくよく知らずに毎日の業務をこなしてしまっているのではないでしょうか?

特にまだ学生さんだとすると、デイリーノートやケースノート、レポートの作成に追われて、本来臨床実習の場で学ぶべき現場で行われている運営、運用、管理業務といったところまで視野を広げられずにいるのではないかと思います。

ですが、ちょっとした事に気付くことができれば、それらが通常業務の中にちりばめられており、毎日の業務を行っているうちにそれらの真の意味が身についてくるんですよね。

じゃぁ、何に気付けばいいのか、ですが――

まぁ、たいしたことではないんですよ。

先程から何度か出てきた言葉ですから。

そう、『意味』を知ることです。

それらの業務が行われるようになった理由を知っている人から聞きだす。

ただそれだけ。

知らないを知っているに変えるだけです。

そこから先は、まぁ、もっと考えて欲しい事がありますけど、とりあえず先に例題をだしましょうね。

例題)機器の消毒
ピューラックス溶液0.05%を噴霧器で撒き、
その後しっかりとふき取って乾燥させる。


さぁ、ここに隠された意味にアナタは気付く事ができましたか?


■ノウハウをちょっと

プログラム終了後、掃除を行わない作業療法室はないかと思います。
今時、感染防止対策をすることが義務化されていますからね。

でも、そこでアルコールを使用する場合とピューラックスのような次亜塩素酸ナトリウム溶液を使用する場合とで分かれていることでしょう。

今回の例題で使われているのは次亜塩素酸ナトリウム溶液であるピューラックスですが、何故アルコールではないのでしょう?

答えはノロウイルスに対してアルコールでは死滅させられないからですね。
しかも、コスト的にピューラックスを使ったほうが安い。施設によっては、10月~3月をピューラックス、それ以外をアルコールと分けているかもしれません。この期間は定点観測病院のグラフ等を見れば一目瞭然ですね。

次に何故0.05%なのでしょう?

これも、機器消毒に必要な濃度ということで決まっているものです。糞便、血液汚染、トイレ、床、テーブル、機器、場所や対象によってその濃度が変わりますので、当然、各場所に適応した濃度で溶液が作られています。細かく言えば、それら溶液の使用期限を明確にしてあり、月曜日に作って土曜日には全て使い切るようにしています。

ふき取って乾燥させるのは何故か?
これは、塩素系の薬液ですからね。金属製品を腐食させてしまいます。
それを防ぐ為に、消毒後はふき取りと乾燥を行うんですね。


と、まぁ、毎日何気なく行っている消毒という行為一つ取ってみても、この程度の理由があって行っていたりします。

今回例題に出したもの意外では、もっと複雑な施設ごとの理由などもあることでしょう。ですが、こういったほぼ全国共通といってもいい根拠のある理由、意味あって行っているというものが存在している事に気付いてもらえたなら幸いです。

明日から、毎日行っている業務に向ける眼に広がりが出ている事を期待しています。





「作業療法塾塾長」齋藤 信


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2009年09月20日

第200回 覚悟を……

覚悟を……


■今日のフィードバック

アナタは、作業療法士になりたいですか?

アナタは、作業療法士になる覚悟ができていますか?

少なくとも、ただの一つの仕事としての作業療法士資格ではなく、作業療法士としての生き方を学ぶということを真剣に考えてますか?


■重要なキーワード

さて、何故こんな事を訊くのか――気になるところかと思います。

以前のメルマガでも何度か話題にはしていましたが、あらためて取り上げました。

というのも――今時の学生さんとは言いません――学生さんの考えが甘いのではないか、と思い始めたからです。

実際、色々な学生さんをみてきました。

関わらせてもらいました。

でも、やはりその中にあって、どうしても拙いだろうと思わざるを得ない状況が多々出てきたのです。

そのキーワードとも言えるのが『覚悟』です。

僕の持論に近いものですが、作業療法士は――あるいは医療人は――、職人なんですよね。

今時、職人もないだろうと言う方もいるとは思いますが、伝統的作業療法といわれる分野があるのもまた事実。リスク管理はマニュアル化できても、接遇についてのマニュアル化が出来ても、手技やアクティビティのマニュアルがあったとしても、実際に現場で使われている技術の、所作の習熟は先輩の動きを見て、盗んで、理解するまで練習を重ねなければならないんです。

そう、そのための『覚悟』が必要なのではないか、と思うのです。

最近、そういった練習をせずに表面的な部分を知ったつもりになって動いている学生さんが多いですね。失敗を怖れて、深く突っ込んで学んでいないようです。

実習も、八週間バイザーのいう事をハイハイ聞いて、それなりのレポートをあげればどうにかなると思って来ていませんか?

まぁ、初日で泣かしますけどね、そういう輩は。いや、むしろ初日に帰っていただきます。

え? 人の人生狂わすな? はいはい。だったら、点数も満点、出席の判子も全部押しますから帰ってください。

ハッキリ言って、僕らの時間を費やしたくありません。そんな人には。


■ノウハウをちょっと

若干、話しを逸らしてしまいましたね。いかんいかん。

『覚悟』でしたね。

まぁ、どちらにせよ、泥水のなかを転げまわってでも本気でなりたいと思えるかどうか、なんですよね。

覚悟がないんではないのかな。覚悟するまで時間がかかるんですかねぇ……

しかも、周りからあれこれ構ってもらって当たり前という状況では、ねぇ。

受身に過ぎるんですよ。

いつまでも教えてもらえると思っている。

自分から学びにいかないでどうするの?

教えてくれと頼むことも知らないのでは、ねぇ。

もっとも『何も考えていません。全て教えてください』では誰も教えてはくれませんけどね。

そこまでする覚悟、本気で作業療法士になりたいんだという覚悟を見せてくださいね。


まだまだ書き足りないですが、枝葉ばかりになりそうですので、またあらためて……


「作業療法塾塾長」齋藤 信

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2009年09月13日

第199回 目配せとサイン

目配せとサイン

■今日のフィードバック

さて、今回のお話。これだけを見てもよく分からないのは毎度のこと。

とはいえ目配せ、サイン。まぁ、言葉そのままの意味なんですけどね。

実習中の学生さんなら気付く機会が多くあるかと思います。

また、すでに臨床に出ているOT諸氏には『あぁアレか』と思う内容かと思います。

さてさて、具体的なお話をしてみます。

バイザーのプログラム中の行動のなかに、ちょっとした仕草や、視線が合う事ってありませんか?

この意味を考えたことはありますか?

バイザーの行動には一つ一つに意味があります。

その視点で、今、振り返ってみてください。


■重要なキーワード

さぁ、どうです?

アナタは意外とバイザーと目が合っていたのではないですか?

で、目が合ったタイミングで何かを促されるようなサインを送られていませんでしたか?

そう、これが目配せとサイン。

現場で行われる事には、全員が同じ情報を得ているという前提で無言の情報発信が行われていたりします。

それは、患者様にそれとわかるようにスタッフへ行動依頼をするのではなく、患者様とは別なところで行われる情報共有、あるいは行動の申し送りだからです。

視線が合えば、自分に何かを伝えたいんだなと思うし、それに身振りが伴えば、その先にある異変への対処を期待されている事に気付けるんですね。

え?

それを学生さんに求めるのは酷ではないか?

たしかにそうですね。今までそういったことをしてこなかった学生さんには辛いことでしょう。

ですが、実際に出来る学生さんも少なからずいるんですよね。

いわゆる、『動ける学生さん』と呼ばれる彼らです。

そういった学生さんは自然とバイザーから声をかけられる回数も多くなります。少しの説明で多くの事を理解し、しかもリアクションがしっかりあるんですから当然ですよね。

様々な仕事も任されるようにもなっていきます。

これは学生に限らず、新人作業療法士にも言えることですね。


■ノウハウをちょっと

何度か話題に出した事がありますが、これが作業療法士が職人たる所以でもあるのかな、と思ってしまう部分です。

この気付きについては、こうやって文章にしてみたところで、正確には伝わらないでしょう。書いていて、僕自身、上手く伝え切れていないのがひしひしと感じられます。

気付き……

そうですね。今回の話題をきっかけに、何かに、新しい自分に気付いてもらえたらと期待します。



「作業療法塾塾長」齋藤 信

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2009年09月06日

第198回 残心

残心

■今日のフィードバック

さぁ、タイトルだけを見せられてもなんのこっちゃと思ってしまいますよね。

無理もありません。ですので、少しばかり事例をお話しします。

1)とある業務を行っていた学生さんがいました。
その学生さんは急ぐあまりに扉の鍵を閉め忘れて
その場を移動してしまいました。

2)洗い物をしていた学生さんがいました。
程なくして洗うものがなくなり、食器類を乾かす為、逆さに置き、
その場を移動しました。
流しのなかは泡だらけでした。

3)ある学生さんが作業中、道具を持ち出しました。
患者様の誘導をするため、その場所を離れることになりました。
道具をその場所に置いて。
プログラムが終了した後も道具を放置していた事が
思い出せませんでした。

さてさて、この事件の数々、アナタはどう思いますか?

あまりに残心がなさ過ぎるとは思いませんか?


■重要なキーワード

え? 残心の意味がわからない?

アナタ、日本人ではないのですか?

今日日、外国人でも知っているのではないかと思いますが……

いや、それ以前に作業療法士なら、ある意味職人。

知っておくべき事の一つと僕は思っています。


まぁ、とりあえず、検索した内容を引用させてもらいますか。


【残心】
残心(ざんしん)とは日本の武道および芸道において用いられる言葉。残身や残芯と書くこともある。文字通り解釈すると、心が途切れないという意味。意識すること、とくに技を終えた後、力を緩めたりくつろいでいながらも注意を払っている状態を示す。また技と同時に終わって忘れてしまうのではなく、余韻を残すといった日本の美学や禅と関連する概念でもある。

だらしなくない事や気を抜かない事や卑怯でない事であり、裏を返せば「美しい所作」の継続ともいえる。

相手のある場合において卑怯でない、驕らない、高ぶらない事や試合う(しあう)相手がある事に感謝する。どんな相手でも相手があって初めて技術の向上が出来ることや相手から自身が学べたり初心に帰る事など、相互扶助であるという認識を常に忘れない心の緊張でもある。相手を尊重する思いやる事でもある。

生活の中では、襖や障子を閉め忘れたり乱暴に扱ったり、また技術職の徒弟で後片付けなどを怠ると「残心がない」や「残心が出来ていない」といって躾けとして用いられる言葉でもある。仕舞いを「きちっと」する事でもある。ちなみに「躾け」とは「美しい」所作が「身」につく事を表した和製漢字である。

引用:ウィキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AE%8B%E5%BF%83


もう、これは読んでその通りのことです。

先にも言いましたが、作業療法士になろうとしているなら、わきまえておくべき事と僕は思っています。

どうも最近の学生さんにはそれが感じられないんですね。

やったら、やりっぱなし。
自分の取った行動が他人にどう映っているのかを気にしない。
KYと友人にいわれる事には敏感なくせに、自分に直接関係がなさそうなあいてには無関心。

愚痴りだしたら止まらなくなりそうです。

そう、今回は愚痴なのかもしれませんね。

でも、事実そうなんだから仕方ない。

何度も同じ事を注意していると、何になりたいのだろうな、と僕も本気で悩んでしまいます。


■ノウハウをちょっと

実はノウハウなんてもの、あるのでしょうかねぇ……

自らの所作を知ること……といっても、自分には関係ないやと思っている人には何の意味もない言葉になっている。

全てが与えられ、自ら得て学ぶ事を知らない世代……なんでしょうかねぇ。

内側にばかり目が向いており、自分の外に目が向いていない。

自分自身の行動が、周囲に大きな影響を与えている事に気付かない。

自分中心で物事が動いていないと気がすまない。

謙虚に話しを聞くことが出来ず、「でも」「ですが」「しかし」「だって」「自分は」「いや……」そんな言葉が口癖になっている。

あららぁ……

よく聞く言葉ばかり。アナタも心当たりが一つはあるのではないですか?

なんなんでしょうね。

生活感が感じられないのも関わりがあるのでしょうかねぇ……

若干、消化不良です。

色々書いた割には、とりとめがなさすぎますね。

困ったもんだ。

せめて、自分が通った道の地面にいる虫、踏んでしまった草花を振り返る余裕がほしいものですね。



「作業療法塾塾長」齋藤 信

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