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2010年3月アーカイブ

第227回 平成22年の診療報酬改訂(精神科作業療法)

平成22年の診療報酬改訂(精神科作業療法)

■今日のフィードバック


え? 話題が手抜きじゃないか、って?

失礼な!

そんなことはありませんよ。

今回の改訂は、画期的――かもしれない内容ですからね。

では、色々な改定の中でも精神科作業療法に関わる部分を見てみましょう。


・専用施設の要件
精神科作業療法を実施している時間帯において「専用」ということであり、それ以外の時間帯において、他の用途に使用することは差し支えない。

・器具の基準の変更
対象患者の状態と当該療法の目的に応じて具備すること。


さぁ、こんな感じですね。

なかなかに興味深い、ある意味精神科や精神科作業療法が見直され、良い評価をえているということかもしれませんね。


■重要なキーワード

さて、この二つについて考えてみましょう。

まず「専用施設の要件」ですが、これは緩和――ととりあえずは考えてみていいのかもしれませんね。

今までは専有施設でしたからね。作業療法をします、と申請した面積内のみで行うことが原則でした。

そこに、今回のこの文言です。

そのままの文面だけなら、精神科作業療法の専有面積として申請していた場所で、使用していない時間帯に、別な療法を行うことが可能である、となりますね。

たとえば、午前中身障系作業療法を行って、午後は精神科作業療法をするとか。

そして、言葉をよく読んで考えてみたやり方では、病院内の何の申請もしていない空いている場所を利用すれば、当該時間のみ精神科作業療法の場所として使用することができる、ということですよね。

以前の基準では、専有施設以外での作業療法は、必要最小限に抑えて、それが恒常的になってはいけないというものでした。

特掲診療の説明会の解釈(東京都)では、週一回程度を限度とするというものが以前まで言われてましたけどね。


さてもう一つ。「器具の基準」です。

精神科の器具の要件って、不思議な指定ばかりでしたからね。

タイプライターを入れておかなければならないとか、陶芸の道具は必ず無ければならないとか、ADLの訓練を行う最低限の物品としてポットと急須と茶葉と茶碗を常備しておかなければならないとかね。

ま、時代に合わなくなったから、ニーズにあわせてその施設に合ったものを具備できるようになったという点で良くなったと考えられますね、


■ノウハウをちょっと

こう考えていけば、今の段階では「緩和」と受け取ってもいいかな、と僕は思うわけです。

とはいえ、その先の布石としての今回の緩和であった場合、どんな方向に精神科作業療法が変わっていくのだろうか、という不安はありますね。

不安ばかり掻き立てていても仕方ないですし、方向としては自立支援と地域生活に返すということ自体は間違ってはいませんからね。

必ずしも、それが可能な方ばかりではないですし、高齢化して可能性が低くなってきているのもまた事実ですが……って、いかんいかん。

ネガティブなことばかり言っていても仕方ないですね。

今できる、最大限のことを考えて頑張りましょうかね。


「作業療法塾塾長」齋藤 信



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療法士の社会的認知度、ねぇ……

そういえば、お店などで身分証明とかの職業欄に、いつも『会社員』って書いていたなぁ~

なんか、そう書いている時点で社会的認知度が低いと自分で言っているようなものですよね。

でも、自分としては、会社員と思っているから仕方ない。

そもそも、療法士ってなんなんでしょうね。

専門職とはいっても、病院や施設(会社)の一員(社員)なわけですからねぇ……っと、若干話が違うよね。

 

じゃぁ、少しドラマやマンガを絡めて考えてみますか。
って、考えるまでもなく、療法士が主役になっているマンガやドラマは実は無いのではないかと。
最近だと、『長男の結婚』というドラマの主人公の長男の嫁になる人が理学療法士でしたね。
この物語を紹介してくれた方が、僕が作業療法士と知って教えてくれたんですけどね。
うん、深読みすれば、紹介してくれた方が理学療法士と作業療法士の違いを知らずにいたのでは……とか思ってみたり。
ま、いずれにせよ、主役ではないですが。

うん、よくよく考えてみれば、決して表舞台に立たないのが『療法士』ですよね。

あくまで主役は治療を受ける方、利用者さま、ですもんねぇ。

と、すれば、社会的認知度を自ら欲するのはどうなんだろう、ということ?

いやいやいや、それはちと違うかも。
むしろ、今までの療法士の先達がそう考えていて、意識的、あるいは無意識的に社会的認知度を高めるつもりをなくしていたのかもしれませんね。

うん、なんだか難しくなってきました。

悩んでしまった……。まぁ、たまにはこういうのもいいかな。



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第226回 考察が苦手な理由(5)

今考察が苦手な理由(5)

■今日のフィードバック

もう、連載も五回目ですか。

少しでもお役に立てているなら幸い、といったところですが。

まぁ、それはさて置き、そろそろ一度書いてみた後のお話をしてみましょうか。

アナタはレポートを書き上げた後、一番最初にする事はなんですか?



うん、そうだね。

読み直すよね。

読み直さなかった人、今度から読み直してくださいね――と言っても、その時にはなかなか気付かないんですよね。

色々と。

だもんで、色々気付ける必殺技を今回は教えちゃいます。

その必殺技とは――


■重要なキーワード

その必殺技とは『一回寝る事』です。

そんな時間は無いって?

あっそう。

それはアナタが悪い! って、ダメ? 駄目だよね。うん。

まぁ、時間を短縮する方法はまた別に考えるとして、何故この方法が有効なのかを考えてみましょうよ。

おそらく、アナタがデイリーやケースノートを書き終わった直後、レポートなら考察が出来上がった直後、どういった気持ちになっていますか?


満足感? 達成感? 開放感?


ちょっと思い出してもそのくらいは出てきました。

そう! 書き上げた直後に読んでも、実はあまり読んでないんですね。

読んでいるのに読んでない――う~ん、矛盾した表現ですよね。好きだけど。

つまり、先にあげた三つのような感情のおかげで、客観的に読むことができなくなっているのですね。

まぁ、コレは仕方ない。

だって、書ききったんですから。

僕なんて、未だに一度書き上げた作品や文章群は、自分で読んでも修正できないですもん。

ま、僕の場合は仲間に読んでもらってしまいますが。

でも、こと実習になれば、ある程度は仲間の協力が得られても、肝心なところは自分で行わなければなりませんからね。

自分でどうにかする、というポイントからも、『一度寝る事』で気持ちをリセットしてから読んでみるというやり方がいいわけですね。

でないと、やりきった感に支配されて、客観視できないんですね。


■ノウハウをちょっと

さて、『一度寝る事』とは言いましたが、朝まで寝る必要はありませんし、別な事をしてからでもいいでしょう。

ポイントは気持ちがリセットされているかどうかですからね。

ただ、まぁ、すぐにはやりたくないから、朝、電車で読み直して、提出前に自分でチェックを入れておく、というのもいいのかもしれませんね。

ま、やり方は色々あります。

冷静に読み直してみれば、気付ける事も色々あるかもしれませんよ。


「作業療法塾塾長」齋藤 信



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第225回 考察が苦手な理由(4)

考察が苦手な理由(4)
■今日のフィードバック

さぁ、じょじょにシリーズ化しつつある考察ネタの四回目。

今回は根本的な問題について触れてみようかと思います。

今まで考察が苦手な理由として、

① 考察以前に観察が不十分
② 情報が整理されていない
③ 人を見ていない

こんな三つをあげてきました。

まぁ、確かにそうなんですけどね。

でも、もっと根本的な、これが考察を苦手とする真実か!

と、うなずいてしまうものが残っていましたよね。

どうです? きっと、もうお気づきですよね。

それは――



■重要なキーワード

それは、『日本語を知らない』ということです。

え? そんなことはないでしょう!

そう思いたくなったかもしれません。

でも、事実読むことはできても――まぁ、読解力も若干疑問ですが――書くことが出来ない方のなんと多いこと。

そもそもが、本を読んでいる絶対量が少ないのでしょうね。

え? 本も読んでいるし、そこそこ書いている?

いやいや、そんなことはないでしょう。

じゃぁ、どんな種類の本を読んでいるのでしょう?

マンガは論外ですからね。いいとこ小説ですか?

うん、確かに文章に触れるという意味では小説を読むことで得られるものが大きいですよね。

でも、自分の考察の糧になる文章かといえばそうではないですよね。

だって、情景描写と会話で構成されているのですから、客観的事実を書くにはいいですけど、考察文にはならないですよ。

だったらむしろ、新聞の社説やコラムを読んでおく方がよっぽどいいですね。

というか、中高校生の頃に親や先生から散々言われてきたのではないでしょうか。

ま、先人の言葉は反発せずに受け止めるべきですね。今更ですが。



さて、もう一つの書いているということについては、いつどこで一番文字を書いているのでしょう?

思うに、携帯メールではないかと思います。

今時、携帯電話を持っていない方は少ない時代ですし、メール機能を使っていない方もまずいないでしょう。

でも、あの携帯メールという代物が問題ではないかと思います。

だって、短く、必要最小限の言葉と絵文字で、相手の読解力に依存する書き方になっているんですから。

表現力の無さを絵文字で解決――というより、自分の言葉で自分の考えを表現することを避けているとも言えますよね。

それでは書けるわけがない。

そもそも、最低限の日本語が使えないでいることが原因なんでしょうね。



■ノウハウをちょっと

以前も書きましたが、言葉をしらなすぎるんですよね。

僕自身、こんなおちゃらけた文章で書いているので偉そうに言えませんけどね。

こういうくだけた文章でなければ、学生さんが読んでくれないという現代の問題があるため仕方ないんですけどね。ま、ある意味、僕も学生さんに正しい文章を伝えていない、悪影響を与えている原因の一つかもしれないですね。



うん、ノウハウを、とも思いましたが、毎日正しい文章で日記を書くとか、先輩のレポートを読むとか、そんな程度しか思いつきませんねぇ。

小説以外の文章に触れる機会を増やすとかね。

何にしても、自分の考えを読み手に伝えようとしている文章に触れることですね。

それが理解できないのなら、自分の読解力がないということですから、文章のレベルを落として、読みやすい小説以外の本から入るといいでしょうね。

うん、自分で書いていて、少しガッカリしてきました。

今回はこのあたりで幕とします。





「作業療法塾塾長」齋藤 信





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療法士年間2万人輩出時代?

「療法士.com」のブログテーマに参加してみました。

早速ですが、療法士が年間2万人輩出だそうで。

まぁ、それだけ沢山の人が出てくるのであれば、気合が入ろうというものです。

先に歩いている僕たちは後から続いてくる人たちに対して、常に追いかけられる存在でありたいと思いますね。


とは言え、沢山の学生さんを実習で見てきている身としては、若干の不安があります。


この話題ではよく出てくることで、『質が落ちる』とかいうアレです。

確かにね、フィードバックをしていて思うことがありますよ。

だって、専門用語以前に日本語が通じないんですもん。

まぁ、先週のメルマガでも少し触れましたけどね。

まさか、『たつ鳥あとを濁さず』って諺を知らないとか言われた日には、どうフィードバックすればいいのでしょうねぇ。

学校が増えて、門戸が広がったのはいいですが、記念資格の方や、若干適性に疑問がある方が入学してくるようになった事実がありますからね。

実習で辛いからといって数日無断欠席してみたり、聞いた話では実習が不可になって実習地で暴れた学生がいるとか……。

まぁ、極端な話を出しましてけど、学校の先生から、『こんな学生がいましたので、気をつけて……』とか言われましてね。

何をどう気をつければいいのやら。

受け身なだけで、自分から学ぶ姿勢のない学生さんが可愛く見えてきますね、ホンとに。


あららぁ――


結局、ネガティブトークになってますね。

困ったもんだ。

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第224回 考察が苦手な理由(3)

考察が苦手な理由(3)

■今日のフィードバック

さぁ、楽しい考察の時間です。

某、マンガのセリフを本歌取りさせて頂きました。

何気に、僕の話題はそればかり――って、いいじゃないですか。

色々、教えられることばかりですよ、今時のマンガは。

おっと、そんな話をするのではなかった。

考察の話題三回目。

今回の学生さんの悩みは「一つの事象から多数の考えが出ない」です。




うん。甘えるな。捻り出せ!




って、駄目? ダメか~。



■重要なキーワード

仕方ない。では、ちょっとした――というか、よくバイザーが言うことをまず挙げてみましょう。

  • 何故がたりないんだよ!
  • 患者さんだからって、何でも病気にしたいの?
  • ネガティブだね。じゃぁポジティブに考えると?
  • 注目するポイントが違うよね。
  • 教科書に書いてあることじゃなくて、その人を知りたいよね。

とりあえず、こんなくらいにしておきますか。

うん、どれか一つは聞いたことがあるかな?

ではでは、一つずつ説明しましょうか。


『何故がたりないんだよ!』
これは、考察を深めていくタイプの発言ですね。少なくとも、僕が使う時はそうです。何故は五回繰り返せ、という言葉があるくらいですからね。そうやっていくうちに、事象が因数分解されてより本質的な原因に近づいていく、という考え方です。これを利用すれば、自動的にリハゴールから長期・中期・短期目標が設定され、更にプログラムまで出来上がるという代物です。使い方をマスターできれば、ですが。


『患者さんだからって、何でも病気にしたいの?』
学生さんがよくやる失敗ですね。考察をしているつもりで、常識的に考えたら自然な行動であるにも関わらず、問題行動であると思ってしまうパターンです。よく例で話すのが、歯磨きをすると歯が溶けると訴える90代の方の話です。昔は歯磨き粉に研磨剤が入っていて磨きすぎると歯が溶けると信じられていた時代があったそうです。実際そういう噂が流れていたと話す方もいらっしゃいました。それを知っているか知らないかで、考察を誤る、あるいは幅が狭まるということです。


『ネガティブだね。じゃぁポジティブに考えると?』
これも学生さんがよくやる失敗。どうあっても病気にしたいみたいで、ネガティブな話は沢山でてくるのですが、ポジティブなものはでてこない。だったら無理矢理にでも捻り出しましょうよ。先に考えたことの逆を書いてみる、ということで考察の幅を広げてみましょうね。


『注目するポイントが違うよね』
これは観察の時点での問題。言葉にばかり注目してしまい、その言葉を発している時の非言語的な表現や身体反応に注目できていない場合のことです。少し残念ですよね。見ているはずなのに、それが反映されないって。


『教科書に書いてあることじゃなくて、その人を知りたいよね』
ついつい、自分の知識に照らし合わせたくなるんですよね。考察しているつもりで、文献に記載されている行動特性などに当てはめているだけ。これではその人を知るための考察ではなく、考察をするための考察です。ついでに言えば逃げです。その人は、何が原因でそういう行動を取らざるを得ないのだろう、と考えてみてくださいね。



■ノウハウをちょっと

色々書きましたが、やはり知る事が大切なのかもしれませんね。

それは自分自身の知識であったり、その人の言葉以外の情報であったり。

考察の幅を広げたいなら、もっともっと知る事を続けてほしいですね。



「作業療法塾塾長」齋藤 信

参考になったら、是非アンケートにも答えてくださいね。
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